第38代校長 武内 道郎(平成29年4月着任)
「熊高の三本の矢」で厚みのある人間力を身に付けよう!
平成29年4月1日に春山先生の後任として着任しました。県北の雄、熊高の発展のために頑張ります。
平成29年度全日制第2学期始業式 講話
H29.8.31
2学期の始業式となりました。1学期の終業式で、「夏を制する者は、受験を制す」という話をしました。例年になく雨の多い夏でしたが、勉強だけでなく、部活動でも、この夏を有意義に過ごせた者も多いと思います。
作家の村上春樹氏は、「小説家にとって最も重要な資質は何ですか?」という質問に、最低条件として文学的才能をあげつつ、次に重要な資質として集中力をあげています。一日のうちの3時間か4時間、机に向かって、自分の書いているものだけに意識を傾倒する。次に必要なものは持続力。そして、これらを呼吸法に例えて説明しています。集中することが、ただじっと深く息を詰める作業であるとすれば、持続することは息を詰めながら、それと同時に、静かにゆっくりと呼吸していく。そのコツを覚える作業が、長年プロとして小説を書き続けることと似ている、と言っています。
皆さんに小説家になって欲しくて言っているのではありません。高校生の勉強も同じであると感じたからです。勉強だけでなく、部活動もそうかもしれない。集中力と継続力が大切であると思います。頭の回転の速さや記憶力、理解力など、部活動で言えば、身体能力は、天賦の才能であり、もっと欲しいと願っても、仕方のないものです。しかし、熊高の生徒諸君には、これらの才能は、既に備わっているのは間違いない。その能力を生かすのは、集中力、持続力であり、皆さんの取り組み次第で身につくものであると思います。
3時間、4時間と、あたかも息を詰めつつ、静かにゆっくり呼吸するように持続する。1週間、2週間、1か月、2か月と続ける。気持ちの切れそうな時でも、とにかく机の前に座って意識を集中する、こうしたことを続けることで、勉強に必要な筋力をつけ、意識を高めていくのです。
この夏休みを計画通りにこなせた者も、できなかった者もいるでしょう。後悔しても、振り返っても仕方のないことです。今、改めて「ねじ」を巻き直して、頑張って欲しい。とにかく、集中すること、持続することが大切です。
2学期は、文化祭、体育祭、水泳大会等のスポーツ大会など、学校行事が多いです。本校の校訓にある、「文武両道」とは、勉強も部活動も、両方頑張るという事です。この2学期、熊高三本の矢(学業、部活動、学校行事)にバランスよく取り組んで下さい。3年生は、センター試験まであと5か月を切りました。あせりは禁物ですが、一つ一つ、やるべきことをしっかりと、休まず前進してください。第一希望を諦めない、強い心で臨んでほしいと思います。頑張ってください。